浄水器

浄水器と放射線量の関係。何ベクレルまで対処できるのか

東日本大震災に伴う原発事故でベクレルだのシーベルトだの従来なら一生お目にかからないような単位を知ることになり、実生活にもじわじわと影響が出てきましたね。被災地の方には慰めの言葉も見つかりませんが、そうでない人も放射線量を気にしながらの生活を強いられることになってしまいました。とくに口に入る食料品や水に放射性物質が含まれていることがわかり、戦々恐々とする毎日ではないでしょうか。ここでは水道水に放射性物質が含まれている場合を想定して、浄水器を使って除去する場合を考えて見ましょう。

放射線には自然放射線と言って、地表や宇宙空間などから自然に放射されているものがあります。それから1960年代ぐらいに行われた核実験などによる放射線が未だに残っているためそれから放射されるものもあります。ですから私たちは日々これらの放射線に晒されているわけです。それでも健康被害が非常に高いとはいえませんので、生物にはある程度の放射線に耐えうる性質があるといえます。

さて、では健康被害が心配される放射線量とはどの程度のものでしょうか。詳細についてはわかっていないといって良いでしょう。したがって国の基準を参考にするしかないでしょう。日本における放射性物質の水道水における基準値ですが、放射性ヨウ素が300ベクレル/L、放射性セシウムが200ベクレル/Lとされています。この放射性ヨウ素と放射性セシウムを浄水器で除去することを考えてみましょう。

まず放射性ヨウ素ですが、ある程度までは活性炭フィルターで除去できると言われています。しかし放射性セシウムは逆浸透膜フィルターを使わなければ除去は難しいとされています。逆浸透膜フィルターを備えた浄水器は、米国では普及しているようですが、日本では水道水の水質が非常に高い事もあって、今まではそこまでの必要性が無く普及にいたってはいません。

問題なのは放射性物質を除去した後の水ではなくてフィルターです。除去したわけですから、フィルター中には放射性物質が残っていると予想されます。しかも利用すればするほど溜まっていくわけですから、フィルターから放射線が出てくることも想定されます。放射性ヨウ素の半減期は8.1日となっているため、すぐに消滅していきますが、放射性セシウムの半減期は30年ですので、30年経っても半分、60年経っても1/4は残っている計算になります。

したがって浄水器を使って放射性物質を除去する場合、フィルターの交換時の放射線対策や使用後のフィルターの処理方法などが確立されていない今、浄水器を使った放射線除去は非常に厄介であると言わざるを得ません。


このページの先頭へ